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<転載> 2007 アイスランド記 ③アイスランディックウォーター 美味し水(Episode 2)

前のブログは写真を載せれなかったので、文字だけでイメージができるように書いたものです。
(転載シリーズが終了すると、消すつもり)
でも、言葉より写真より上回るものがあるとすれば、この“青さ”を見たときの驚きかな。

大自然 <<< 遺跡(人工物)

のわたしでも目が釘づけになりました。
(青だ~青だ~青だ~)
といつまでも見ていたい気分でした。

こんな滝がアイスランドの各地にあります。





☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 以下、転載


アイスランドを思うと、思い出す色がある。
空の色だ。
そして、空よりも蒼い、空よりも深く透き通った、水の色だ。

お見せできないのが残念だけど、ちゃんとデジカメで撮った。
ロンリーな私が佇むバックで、ダムより巨大で、ダムより豪快な天然瀑布が轟く。
無限に沸き立つ白い飛沫の溶けゆくところは、永遠の青の世界。
底まで届きそうな驚異の透明度。
底どころか、深さすら測りかねるセルリアンブルーの水面。

ゴーザフォス

「神々の滝」という意のこの滝は、北アイスランドの有名な観光名所だ。
4日目の朝、北の都アークレイリに飛んだ私はミーヴァントン湖1日ツアーに参加した。まず、手始めに訪れた場所がここ。
観光地と言っても、私達以外に人はいない。
案内人のヘルミッシュさん。女性のツアーコンダクター。
観光客のご夫妻2人。
それに、私。
計4人がワンボックスカーに乗って、あちらこちらを見て回った。
ゴーザフォスは日本ではなかなかお目にかかれない幅広の横滝である。
山中に滝がある日本とは違い、アイスランドの滝は、平原をまだらに流れる大河が突然大地の陥没に押し出され、豪流となって噴き出したという感じに近い。だから目を引くのは、その無尽蔵の水量だ。
その内のひとつ、ゴーザフォスは落差も手伝って、遠くからでも聞こえる地鳴りのような轟音を立てていた。けれども、岩場を越えて近くまで来ると、いつ終わることのない、さざなみにも似た繊細な水音が耳をつく。滝壷へと流れ落ちる水は瞬時に純白の水煙に変化し、それから静謐な「青の世界」へと戻っていく。瞳に映るは、その変転の様だった。

アイスランドに関するサイトはウェブ上にかなりあり、ゴーザフォスの写真もいくつか見ることができる。
半円状に切り立つ断崖を覆いつくす水流のカーテンも、そこからアップダウンを繰り返しながら下手に向かって奔流する川筋も、私が見た風景と同じだ。せいぜい季節の違いがあるくらいで。
それなのに、私の見たゴーザフォスはウェブ上のどの写真とも違う点があった。

<転載> 2007 アイスランド記 ③アイスランディックウォーター 美味し水(Episode 2)_c0323441_23440146.jpg

水が着色したように青い。
積丹ブルーよりも鮮らかな、瑠璃色の水。
空の青には一点の曇りもなく、地の青にも一点の淀みもない。
それでも軍配は圧倒的に地の青に上がった。
水はその姿を単色でまとわなかった。跳ねる水は淡く、沈む水は暗く、奥に奥に目を凝らすと、碧青の深淵がたゆたうように色彩を変えていた。
いくら眺めていても見飽きることはなく―――まあ、実際は15分ほどで離れたけどね、頭からは離れることがなかったのです。

アイスランディック ブルー

アイスランドの印象はこれ。これに尽きます。

(でも雑誌や他の写真ではゴーザフォスの水の色は白濁してるんだよね。時期が良かったというわけか)


「今日は天気も最高にいいし、暖かいし、スペシャルな日だわ」
ヘルミッシュさんがウォーム、ウォームと何度も繰り返した。
「あったかいんだって」
「あったかいんだって」
客夫妻と一緒になって小さく笑った。
快晴であっても気温は明らかに10度未満。風が冷たく、厚手の上着が手放せない。
ヘルミッシュさんの格好は軽装のトレッキングウエアだった。ネイチャーガイドだけあって、足腰がとても鍛えられていることが後で判明するのだが。
そして、次に私達が向かった所はミーヴァトン湖。摩周湖も真っ青の、透明度と面積を誇る北の湖水地帯である。

                 ※

さて、
とにもかくにも、水だ。水のことを語ろう。
自然界を流れるファンタジーな大量水より、身体を流れるリアリステイックな水のことを。
まだ、このときは水の美しさに驚いても、美味しさには気づいていなかった。水道水も手や顔を洗うのに使用しただけで、飲料水として飲むこともなかった。
よくよく考えたら、スコットランドもアイルランドもレストランで水を頼む時にはお金が要った。だから、結果的に水を飲まなかった。
でも、アイスランドはタダ。
それもコップ1杯ではなく、ガラスのピッチャーになみなみと注がれてやってくる。



それは、一口飲むと、

(゜Д゜)ウマー

なの。



私がアイスランドの水に開眼したのは、奇しくも最終日。
それ以前も食事は何回かしたが、スプライトを頼んだり、コーヒーを頼んだり、コーヒーを頼んだり、水を飲んだのは1回だけだった。
そのたった1回の水は、添えられたパンの方が印象に残ってしまった。柔らかくて、うまかった。
サーモンクリームのパスタは、残念ながら少し残してしまった。不味かったわけではなく、だんだんと洋食系の料理がお腹に受けつけなくなっていた。ちなみにデザートのケーキは、後悔するほど不味かった。

まあ、そんなこんなで、最後の食事は、かの有名な「ブルーラグーン」併設のレストランだった。
高いとは知っていたけど、味は折り紙付きという情報も得ていたので、真昼間、ほぼ無人のレストランに堂々と単身のり込んだ。
詳しくは別エントリーで書こうかな。確かに料理の味は絶品だった。
たった1品で4000円近くしなければ、諸手を挙げて褒め称えるんだけどね〜。

で、その時の水。
コットンの真っ白いテーブルクロスに、まだ形が整えられていない青色のナプキン。
小さなガラスの花瓶には、しおれかけた、限りなく白に近い薄ピンクの薔薇。
(水上げがうまくできていないよね。もったいないな。この薔薇、まだ生き返るのに)
とりあえず、しおれた葉っぱをちぎって置いた。
ウエイトレスがメニューを持って・・・と、また脱線気味だなあ。あの、食べ物の話は別項で。


うん。だから、水だ。
その水はとても美味かった。
ガラスのピッチャーが空になるくらい飲んだ。
パンはやっぱり美味しかったが、十分に冷えた水は単品料理並みの威力があった。
(・・・おいしい)
純粋に驚いた。喉が渇いていたこともあるが、一気にゴクゴクゴクと飲んだ。
水の成分が口の中で多彩に混じり合い、身体に落ちていくのを感じた。水がキラキラと喉の奥で光っているようだった。
(うわ、これ、おいしいよ。すごいよ)
料理が運ばれてくるまで、何杯もコップに注いだ。
透明なピッチャーの中で、氷がくるくるとまわった。

                 ※

・・・オーバーだと思うか。
思うよな。
日本に帰国してすぐさまスーパーでミネラルウォーターを買った。和歌山、熊野の水。2リットル、100円。
速攻、飲み比べである。勝負は一杯でついた。
不純物の無いなめらかな水―――でも、それだけだった。いつもの水だった。キラキラとは光らなかった。
(負けた。アイスランドの水の方が何倍もおいしい)
もちろん、「一口飲めば、3年寿命が伸びる」とじいちゃんが豪語した岩手、龍泉洞の水で対抗すれば、なんとかなったかもしれない。
いかんせん、私はその水を真っ正直にひと口しか飲まなかった。味なんか覚えてねー。

ここで、日本の水の大半がペットボトルだからじゃねーのという反論を封じておこう。
ペットボトルの水は、天然自然の汲み立ての湧き水ほどには生気・・・じゃない、水気がみなぎっていない。汲み立ての水は水泡がしばらく止まなかったりする。水、そのものが生きているのだ。だからといって、必ずしも湧き水がスペシャルに美味しいというわけでもないのだけれど。
水はペットボトルになった時点で、その勢いの大半を失う。

が、ケプラヴィーク空港で、私は1本のナチュラルウォーターを買った。

Iceland Spring

(ペットボトルだから、ブルーラグーンレストランで味わった品質には届かないかな。うお、109クローネかあ。スゲー安いじゃん)
※日本円に直すと220円なので別に安くもないが、アイスランドの物品で数字が3ケタのもの、かつ100クローネ台のものを見かけること自体めずらしい。よって、スゲー安い。

残ったクローネでオレンジジュースを飲み干し、すでに水膨れした腹だったので、さほど期待をせずにキャップを外した。














それは、喉の奥でキラキラと光りました。





私がアイスランドの熱狂的水信者になったのは、こういう理由(ワケ)です。


<お知らせ>
あんなに遠く、超マイナーな国の水を日本でも飲めます。
JTが取り扱っています。(注:10年前)
(えらい!!タバコ会社!!タバコはどうでもいいが、えらい!!JT!!)
たった今しがた、期間限定40%OFFのIceland Spring1.5L、12本入りを買いました。
(さらにナイス!!JT!!)
(そして、久しぶりにサイトをクリックした私もラッキー!!)
ここ、日本の地で、アイスランドの水はキラキラと光るでしょうか。
乞うご期待。

<転載> 2007 アイスランド記 ③アイスランディックウォーター 美味し水(Episode 2)_c0323441_00384285.jpg



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 転載、終わり



お伝えすることがある。
このJT取り扱いのお水(当時)、いったい何年倉庫に眠らせていたんだよ、って感じの水だった。
はあ~、やっぱり汲みたてほやほやの水でないとダメか……。

わたしは、この水とチョコレートのためなら、アイスランドへ再渡航してもいい 166.png



<転載> 2007 アイスランド記 ③アイスランディックウォーター 美味し水(Episode 2)_c0323441_00313814.jpg


滝からかなり離れても、青々しい道は続く。


by mao-chii | 2017-05-21 00:52 | 旅の話 | Comments(0)

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by まおちぃ 改め あみぼう
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